2019.10.01今月のメディカサイト特集

「ファミサポ介護」知ってますか!?

地域で助け合うためのしくみ「ファミリー・サポート」。
育児サポートに関してはご存知の方が多いと思いますが、実は松山市では「介護」のサポートもあるのを、ご存知でしたか?
とっても便利であたたかな仕組み。
もっと知っていただきたくて、この特集を組みました。


 

 

お話を聞いた人 (公財)松山市男女共同参画推進財団
左:アドバイザー 好永 美智代さん
中:アドバイザー 松木恵子さん
右:総務係長 梅原 龍治さん

 

ファミリーサポートとは?

 

地域で育児や介護について助け合うため、市町が設置・運営している相互援助システム。
援助を受けたい人(依頼会員)と援助を行いたい人(提供会員)とがお互いに登録をします。
援助が必要となった時、ファミリー・サポート・センターへ連絡すれば、アドバイザーが援助可能な提供会員を紹介し、提供会員が高齢者等が日常生活を送る上での援助等を行います。
留守見守り、話し相手、掃除、洗濯、通院、買物の付添等の援助活動を行います。

詳細はこちら
https://www.coms.or.jp/family/structure.html
※右の画像をクリックすると、大きな画像が見れます。

ファミリーサポートとは?

 

「介護」のサポートは、県内唯一?

 

ファミリーサポートといえば、「育児のためのもの」と思っている方が多いですが、それもそのはず県内では、「介護」のサポートをしているのは松山市だけなのです。
実は全国でも14箇所だけです。
松山市では、2001年のファミリーサポートの立ち上げ当初から「介護」部門を設けていました。

依頼内容は、どんなものが多い?
2014年~2018年の介護援助数は年間で5000~7000件。介護保険以外の隙間を埋めるサポートとして、需要はあると感じています。

※画像をクリックすると、大きな画像が見れます。

2018年の依頼内容ベスト3は
1位 留守・見守り・話し相手 3638件
2位 掃除・洗濯 1841件
3位 通院・買い物 1279件

もともとは、病院の付き添いの依頼が多かったのですが、近年「車椅子を押す」援助はNGとなったため3位となりました。
また、食事づくりの依頼も多かったのですが、高齢者用のお弁当宅配サービスなどの普及に伴い、依頼が減ってきました。
依頼内容を見ただけでも、時代の流れを感じます。

お子さんが遠方に住まわれていて、一人暮らしの親御さんを心配して活用される方もいます。
デイサービスやヘルパーと併用されている方や、週に4~5回何度も利用されている方もいます。

寝たきりなど重度な介護や、金銭管理、宿泊を伴う援助は行っていません。

 

依頼会員・提供会員について

 

2019年度現在、
依頼会員・・・347人
提供会員・・・544人
※うち、依頼と提供の両方の会員になっているのが4人
と、提供会員の方が多く、ニーズはあると思うのですが情報が行き届いていないのではと感じています。
依頼会員・提供会員について
提供会員の年齢は
60代以上が55%、50代以上が82%、70代の方もいます。
子育てが終わった方々がほとんどです。
また、男女比は女性96%、男性4%と、圧倒的に女性が多いです。
時間に関しては、病院などに連れて行く時間帯10時以降がほとんどでなかでも9時~11時、13時~14時の時間帯に、1~2時間の依頼が多いようです。
育児のニーズが、保育園のお迎えがある夕方以降に集中しているのと対照的です。

 

資格がなくても提供会員になれる?

 

介護士の資格や経験はなくても大丈夫です。毎年6月と11月に講習会があり、そちらを受けていただいた方が提供会員になれます。
依頼会員とは事前打ち合わせをして、相互でOKが出てからのサポートスタートになりますのでご安心ください。
子育てサポートと並行して提供されている方もいらっしゃいます。

以下が提供会員の条件となります。

・ 市内に住んでいる人。
・ 心身共に健康で積極的に活動できる人。
・ 高齢者と話をするのが好きな人。
・ 相互援助活動に関し理解と熱意のある人。
※年齢、性別、資格などは問いませんが、センターの実施する講習会に参加していただきます。

 

誰でも依頼会員になれる?

 

以下が依頼会員の条件となります。
・ 市内に住んでいて、介護しながら働いている人。
・ 市外に住んでいて働いている人で、介護が必要な家族が市内に住んでいる人。
身内の許可が必要なので、身内がいない方は利用ができません。
身内は遠方でもOKですので、独居の方にもご利用いただけます。
まだ介護は必要ではないけれど、安心のために登録されている方もいますし、遠方に住まわれているお子さんが、帰省の時に登録されるケースも多いです。

 

地域ごとに需要と供給の差はありますか?

 

地域によっては援助の需要と供給のバランスのとれていない所もあります。
できるだけ近くの方とのマッチングを行っています。
地域ごとに需要と供給の差はありますか?

 

民間の介護サービスとは違いますか?
一番は、金額の差だと思います。ファミリー・サポートの提供会員は、有償ボランティアという立ち位置。
「仕事」ではなく、「助け合い」の仕組みなので、金額が安いです。
「社会貢献したい」
「誰かの役に立ちたい」
そんな気持ちで、みなさまサポートしてくださっています。

報酬に関してはこちらをご覧ください
https://www.coms.or.jp/family/charge.html

 

依頼会員からどのような声を聞きますか?
■ 親の病院の付き添いを依頼したら、どのような状態なのか、何科に行けばいいのかなどを事前に細かくヒアリングしてくださり、一つ一つ細かく的確に先生に伝えてくださり、感動しました。

■ 施設に入っているのですが、近所のお散歩やお買い物に同行してもらっています。
毎回、提供会員さんが来るのを心待ちしています。
まるで、自分の娘のようです。

などなど、たくさんの声を聞いています。毎月、報告書をいただくのが楽しみです。

 

どんな課題がありますか?

 

提供会員のなかにはご自身や家庭の事情により、辞められる方もいるため、新規提供会員の発掘が必要です。
また、地域によって需要と供給の差があるため、できるだけ解消していきたいです。
市広報誌や民間情報誌などで広報を行なっていますが、まだまだ必要としている方に情報が行き届いていない状況です。

 

まとめ

育児のファミリー・サポートは以前から知っていたのですが、松山市に介護のサポートもあるとは知りませんでした。
お話を伺って、とてもニーズがあり、利用された方もサポートする側もハッピーになれる素 敵な仕組みだと感じました。
介護保険ではまかなえない、隙間のニーズをこうやって埋めていけるのは素晴らしいことです。
もっと知ってもらうためには、もっと活用してもらうにはどうすればいいか?
メディカサイトでは情報発信することで、少しでも後押しできたらと思いました。

【 取材協力 】
まつやまファミリー・サポート・センター
〒790-0003 松山市三番町6丁目4-20
TEL 089-945-1008
https://www.coms.or.jp/family/index.html
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