■ モットーは、“残さずに食べてもらうこと”
よかよか倶楽部のお食事のモットーは、“残さずに食べてもらうこと”。
介護施設の食事はどうしても、「栄養面」や「薄味」に目がいきがち。
もちろん、そちらにも配慮していますが
一番大切にしているのは、「利用者さんに食事を楽しんでもらうこと」。
利用者さんによって食べられる食材、食べられない食材がありますし、今日は食べたいけれど、明日になると食べたくないなど、気分や体調によっての食の好みの変化もあると思います。
越智さんのお料理も一緒で、
同じメニューでも、その日の天候だったり、材料の違いだったりで、味が違います。
「同じ味付けが欲しいならお店に行けばいい。毎日味が違うのが、家庭の味」と越智さん。
よかよか倶楽部の月間の献立で決まっているのはメインだけ。
副菜は直前に買い物に行って決めます。
その方が旬の野菜をとることができますし、経済的だからです。
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この日のメインはサワラの南蛮漬け。
副菜は、白菜とツナの和風和え、里芋のそぼろ煮にしました。 |
作る人、食べる人、それぞれが「生きていて、変化があるもの」だということを理解しつつ、それでも目指すのは、「残さずに食べてもらうこと」。
そのために越智さんがしていることの一つが、朝のミーティングに参加することです。
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利用者さんの体調確認をして、臨機応変に対応します。
もちろん軟飯やおかゆの対応もします。 |
あとは信頼感。
ただ美味しいだけではなく、「誰がどんな風に作っているか」を知ると、安心して美味しく食べることができます。
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よかよか倶楽部の厨房は、作っている人の顔が見えるオープンキッチン。
「今日も頼むね!」と声をかけてくださる利用者さんもいます。
朝から仕込みの香りが漂うので、昼ごはんが待ち遠しくなります。 |
もともと、寿司屋の女将さんをしていた越智さん。
接客業を長年していたので、食べてくれる人との信頼関係の作り方はピカイチですが、「信頼関係を築くには時間がかかる」と謙虚な姿勢。
最初は、少し壁を感じていた利用者さんとも今ではすっかり仲良くなり、
越智さんの姿が見えないと探しに来る利用者さんもいるほどです。
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大先輩の方々は口が肥えています。
それでも、「食事が楽しみよ!」、「食事が美味しいから、デイサービスに行くんや」と言ってくれる利用者さんも多々。
気軽に声をかけてもらえる環境なので、越智さんのモチベーションも上がります。 |
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ちなみに、今日のメインの「南蛮漬け」は人気メニューの一つ。
魚を変えたり、上にのせるものを変えてアレンジをします。
今日はパプリカを加えて、彩りよく仕上げました。 |
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ごはんをおひつに入れるのは社長のこだわりなのだとか。
おひつの香りがご飯にうつり、さらに美味しくいただけます。 |
■ 掃除と整理整頓で、きれいな仕事をする
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お料理は効率が命。
越智さんは、細長い厨房を自分が動きやすいようにカスタマイズして、動きを最小限に抑えつつ、作業が効率よく進むよう工夫しています。 |
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スタッフ2名が仕込んだり、焼いたり、盛り付けしたり、立ち回れるよう作業スペースを確保。 |
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忙しく料理の準備をしながらも、さりげなく拭き掃除をしたり、洗い物をしたりと、片付けもしていきます。
これらの動きは、セルフの飲食店でパートをしていた経験が生かされているとか。
ある程度、流れ作業でできるルーチンワークをつくっておくことで仕事がスムーズに進みます。 |
床掃除も毎日必ず行います。
お料理をきれいに仕上げるのはもちろん、作る場所の整理整頓も大切。
「きれいな仕事」をすることで、厨房スタッフも気持ちよく動くことができ、清潔に保たれた厨房で、今日も美味しいお料理が生み出されます。
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